チャプター10

 

●前回までのあらすじ
捕らわれたバレリーはホッファの根城で彼と対面する。
ホッファはバレリーの体をリザードマンに引き渡すと言う。
彼女はリザードマンの暴力的な性欲のオモチャにされてしまうだろう。
一方、水責めから脱出し、地上に出たジョンを待っていたのは
ドナヒューの罠だった。
ドナヒューは不意をついてジョンを捕らえた。
ドナヒューは、偶然その場を通りかかり制止するボブを射殺し、
意識を失ったジョンを車に運んだ。




「パープル、これが今日の仕事だ。丁寧に接待してやれ。おまえ好みだろう?」

パープルは手を打って喜んだ。
「グリーン、一緒に来い。」
そう言うとホッファはグリーンを引き連れて出ていった。

グリーンはほっと安堵した。
ホッファの言う“接待”は自分には向いていない。
気分が悪いのだ。



リザードマンはポールに手錠で繋がれ意識を失っている男の元に歩み寄った。
「あのおまわりもなかなか役立ってくれるな。まさかこんなに簡単にいくとはな、ククク」
男のポケットをさぐりディスクを見つけ取り出す。
「これは返してもらうぜ。取引があるんでな」



ポールに繋がれた賞金稼ぎ・・・ジョンはゆっくりと意識を取り戻した。
しかし、意識はまだ朦朧としている。


ホワイトはジョンから脱がせたコートやガン・ベルトから銃や装備品を抜き、
テーブルの上に並べていった。
巨大な拳銃、数種類の弾薬と円盤状のケース、
あと何に使うのかわからない筒状の器具などが
コートのポケットやガンベルトから次々と出てきた。
サイフは持っていないようで、
ポケットからは無造作に突っ込まれた紙幣と小銭が出てきた。


リザードマンはIDカードを手に取り眺める。
「ジョン・スタッカー。BH(賞金稼ぎ)。
 ・・・ジョン・・犬の名前だな。
 サツの犬にはピッタリの名だな。」
リザードマンはジョンを見ながら言う。

「昔うちでも犬を飼っててな。
 もちろん本物の犬だ。ドロイドじゃねぇ。
 珍しい日本の“シバイヌ”って種類だ。
 日本の犬とか猫はな、神経質でな。
 おまけにオレだけなつかねぇんだ。
 一向にオレにだけはなつかねぇんだよ。
 だからオレはある朝、犬に飯を食わしてやってから
 ベランダに連れていって、そこから突き落としてやった。
 残念なのは犬がしゃべれんことでな。
 “許してください”って言葉が聞けんことだな」


パープルがジョンの頬を殴る。
「ほれ、どした。吠えてみろ。鳴け!!」




リザードマンはプラスチックのケースの中身をテーブルの上にぶちまけた。
ひとつを手に取り目の前にかざす。

「これは何だかわかるか?」

針の長さが2cmくらいの押しピンだった。
「そう、ピンだ。なんの変哲もない只の押しピンだ。
 これからキミには鳴いてもらおうと思うんだ。
 ところで、人間を鳴かせるのに複雑な道具はいらないんだよね。
 映画観ると大層な道具使ったりしてるだろ。
 あんなの必要ないんだ。
 心臓から遠い部分を狙うんだよ。ショック死してもいかんし。
 気絶させるのもつまんなくなるからNG。
 もうひとつは体の先端部だよ。
 神経が集まってる指の先とかペニスとかだな。じゃ、試してみようか」
そう言うとリザードマンはジョンの左手をつかむ。

「頑丈そうな手だな」

「シンプルだけどけっこう痛いよ」
そして左手の人差し指の爪と肉の間にそのピンを突き刺した。

「ぐっっ・・!!」

そしてそのままゆっくりと、ピンの根本に達するまで押し込んだ。

「うあぁぁぁぁ!!」
ジョンは大きな叫び声を上げた。
「ね、痛いでしょ?」


「映画観てるとよく小柄で出っ歯の中国人なんかが、ヘンテコな形の拷問道具取り出すじゃない−」
そう言いながらさらに中指にピンを差し込む。

「ぐぁっっ!」

根本に達するまでゆっくりとピンを押し込む。
「−アレ見るとゾッとするよね」
ジョンは身震いしながら激痛に耐える。

「ホッファはその道のプロだよ。オレもヤツに教わったんだよ。
 軍隊の特殊部隊にいるとどうやら詳しくなるようだな。あいつのは任務だった−」
リザードマンはさらにジョンの薬指をつかむ。

「−でもオレのは趣味だよ」

リザードマンは暴れるジョンを押さえると、ピンをもう1本取り出す。
ジョンを押さえつけるリザードマンの義手は押しても引いてもビクともしなかった。
「まあ、でもあんまり虐めるのもかわいそうだからそろそろ止めとこうか」
そう言うとジョンを押さえる力を緩めた。
緊張から一瞬解き放たれたジョンが息をぜいぜいと吐き出す。
息を整える。


ジョンの様子をながめていたリザードマンはニヤリと笑う。
そして再びジョンの薬指にいきなりピンを奥まで突き刺す。

「うぐっっ!!」

激しくのげぞったジョンの後頭部がポールに当たり、ゴインと音を立てる。
「アハハハ! 安心しちゃダメだよ。そんなのウソに決まってるだろ」


「人間の限界については後でゆっくり探求するとしてだな。実はオレ、これから忙しいんだ」
そう言うとリザードマンは立ち上がる。
「オレが戻ってくるまでおまえら遊んでやってくれや」
パープルがジョンの顔面に蹴りを入れる。
ジョンの上半身が大きくしなる。



リザードマンは部屋を出て、ドアを閉めながら言った。

「帰ってきたら違うほうの先端もいじめてやるよ。今日からおまえは女になるんだ」






バレリーの体から少しづつ麻酔が解けてきた。
首も手も少しは動かせるようになってきたが、
まだ立つことはできなさそうだ。
リザードマンは小躍りしながら部屋に入ってきた。

「よぉ、やっと二人きりになれたな」
バレリーはリザードマンの不快な笑顔を見て気分が悪くなった。


「おまえを助けに来た男も捕まえたぞ。そいつは奥で別のやつらがかわいがってる」
そう言いながらバレリーの首筋に触れた。

「さっ、触るな!!」

「ダメだなぁ、女の子がそんな口きいちゃ。女の子は女の子らしくしなきゃ。
せっかくいい身体してるってのに、こんな色気のないお洋服じゃもったいないよね」

そう言いながらバレリーの体に張り付いたタイトなタンクトップを胸元までめくった。
服の上から見るよりさらの大きく形のいい乳房がこぼれ落ちた。
強い弾力も持った乳房の上に小さな色のいい乳首がちょこんと貼り付いている。
その形のいい果実を一目みただけでリザードマンは鼻息を荒くした。
鷲づかみにすると、左手で揉みしだきながら満足げにつぶやく。

「想像したとおりのいい感触だな、おまえは」

バレリーはその腕を振り払おうとしたがまだ腕に力が入らない。
ひたすら上半身だけを力なく揺らした。
リザードマンは乳首を強く舐めながら、バレリーのズボンをずり下げ、
パンティの中に左手を差し入れた。
バレリーはピクンと強く反応して目をきつく閉じた。
バレリーの陰部をまさぐり強く愛撫した。
それは愛撫とよべるようなものではなく、ただ乱暴にまさぐり掻き分けるだけだ。
それに抵抗する力はまだ戻っていなかった。
ただされるがままのバレリーは歯をくいしばった。
リザードマンの二本の指が膣にすべりこんでくる。
バレリーは思わず小さな呻き声をあげた。

「いい声だ」

そう言うと小さな丸い容器を取り出す。


「“バタフライ”は聞いたことあるだろ? 塗り薬の誘淫剤さ」
中からクリーム状の物体を2本の指ですくって見せる。
「普通はアソコに塗るんだが、オレは別のをキメてるんでな」
その指を再びバレリーのパンティーの中にすべりこませる。

「それにこいつには副作用があってな。
 快感に抵抗しようとすると猛烈に気分が悪くなって吐き気をもらおすんだ。
 強制快楽剤って感じだな。ま、そんなヤツはいないけどな。せっかく気持ちいいもんを」

リザードマンはバレリーの尻の穴にバタフライを塗った人差し指を入れた。

「いやーーっっっ! ちくしょー! やっ、やめっっ・・・!!」

リザードマンはその指をバレリーの奥まで入れるとゆっくりとかき回した。
バレリーは自由のきかない体を必死でよじる。
シーツの上で小さくのたうった。

「くっ・・くそーー!!」


「もうすぐその“くそー!”が“もっとー!”になるさ。アハハハ」





ポールに縛り付けられたジョンに
パープルが黙々と拳と蹴りを叩き込んでいた。
くぐもった打撃音と低く小さな呻き声が続いた。
ジョンの頭が殴られる度に大きく左右に力なく揺れる。
パープルは7人いた黒服の中でも一番好戦的で暴力を好む男だ。
身動きのとれない人間をいたぶることさえ、
なんら躊躇することなく楽しむことが出来た。
数発殴るだけで満足し、後は傍観する側になったホワイトに対して、
“警察の犬”を延々と痛め続け、徐々に体力を奪うことはパープルにとって快感であった。



「なぁ、BGMが欲しくねぇか?」

パープルはジュークボックスの前に行き、
曲を選ぶとボタンを押した。
前奏が始まると、離れた場所からホログラムが現れた。
カウボーイハットにトップレス、ビキニのパンツ、ロングブーツ、
ガンベルトといったいでたちの美女が愛想を振りまく。

「ハ〜〜イ、お待たせ!! どうしたのォ、元気ないなァ!!
あなた達が元気ないとあたしも悲しい!!
あなた達に教えてあげる!!
いい? あたしのダンスと歌に合わせて体を動かすの!
きっとハッピーになれるわよ!! どォ、OK!?」

ホワイトは口笛を吹いた。

オレンジは離れた場所でその様子に背を向けていた。
ブルーは喜々としてリンチを楽しむパープルと、
それを楽しそうに眺めているホワイトを静かに見つめていた。
リンゴをひとかじりすると、小さく舌打ちした。



「・・・くだらねぇ。バカなヤンキーが・・」






次第に抵抗することを忘れてしまいそうになっていた。
バレリーの意識とは裏腹に体中に押し寄せる快感は強烈なものだった。
リザードマンもまた、すっかりバレリーの体に魅了されていた。
強烈に締めつけ包み込んでくる性器はもとより、体のパーツ全て、
濡れた唇、吐息に、征服感を刺激する喘ぎ声、
そして汗の臭いでさえもがリザードマンの性欲を猛烈に刺激した。
無心に腰を振る。

「おう〜〜、こりゃ・・・おまえ、スゴいな・・。
ヌルヌルでよく締まってるぜ。おう〜〜。フン! フン!」

リザードマンの腰が上下する度にバレリーは大きくあえぎ声をあげた。
呼吸の感覚がどんどん速くなっていく。
その艶のある切ない声がリザードマンを更に興奮させた。
腰を奥深くまで突き上げた。
打ちつけた。

「あぁぁぁぁぁーーっっ!!」

バレリーは苦悶の表情を浮かべ、その体は激しく弓なりになった。
リザードマンの体を持ち上げるほど体が反り返る。
痙攣し、伸縮を繰り返す。
それとともにリザードマンの下半身にも強烈な刺激が押し寄せた。

「うぐっっ」

小さくうめくと、そのままバレリーの体の奥底にぶちまけた。
流れてくるその汚れた精にさえ、バレリーの体は過敏に反応し
下半身がまるで獲物を逃がすまいとするかようにその性器を締め上げた。
リザードマンは鳥肌を立て、うめきながら、バレリーの膣内に長い射精を続けた。
小さく小刻みに痙攣しながらバレリーはシーツの上にへたりこんだ。
呼吸をゆっくりと取り戻していく。


リザードマンは満足気にバレリーを見下ろし、乳房にしゃぶりついた。
「こんないい女は滅多にいねぇ。・・それにおまえのここは別の生き物みてぇだな。・・・恐いよ」



過敏に反応する体。
弾力のあるつややかな白い肌が桃色に染まっていく。



“気持ちいい。

もっと・・・。

もっと気持ちよくなりたい。

もっとして・・。もっと強く・・。

もっと激しく動いて・・・。

・・?

いい・・。

・・・違う。・・違う。

気持ちいぃぃ。

・・違う!!
これは私じゃない! 私を今抱いてるのは恋人なんかじゃない!!”


薄れていく自我をふりしぼってリザードマンの体を引き剥がそうとする。
背中に深く爪を立てて引っ掻く。

リザードマンはバレリーの頬を拳で思いっきり殴った。
バレリーの鼻と口から血が吹き飛び、白いシーツの上に飛び散る。
リザードマンはバレリーの髪の毛を乱暴に引っ張ると凄んだ。

「死ぬぞ」




口の中に血の臭いが充満したが痛みはなかった。
バレリーは顔を背けながら押し寄せる強烈な快感の嵐と闘っていた。
屈辱に満ちた時間の連続。
狂犬のオモチャにされていた。
そんな事実さえ忘れさせるほど、自分の意志とは関係なく快感の度合いは急激に増していく。
まるで全身が性器のようだ。我を失いつつある。

「うっ、あぁ、はっ、あぁぁぁぁぁぁぁ!!」

リザードマンの腰が激しく動く度にバレリーは大きく喘いだ。
喘ぐというより、もはや叫んでいると言ったほうがよかった。
リザードマンが絶頂に達するのはこれで一体何度目だろう。
持続時間は極端に短いものの
その度バレリーの体の中に大量の精液を吐き出し、
しかも彼の性器は衰えることがなかった。


バレリーはうつ伏せにされ、背後から責め立てられていた。
リザードマンはバレリーに覆い被さるようにして、
汗に濡れた腰をバレリーの形のいい尻に乱暴に突き刺し、叩きつけていた。
バレリーの体とベッドが大きく軋む。
バレリーの意志に反して体中から溢れる汗はシーツをぐっしょりと濡らし、
結合部分からはあふれて飛び散るいやらしい水音が響き渡っていた。

「あっ!! うぅっ!! あふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

瞳は潤み、口はだらしなく開き、白い肌は赤味を帯びて上気していた。
バレリーは再び絶頂を迎えた。

「おっ・・おっ・・、あぅ」

バレリーのキツく包み込むような締めつけにリザードマンは再びその中に射精した。
流れてくるリザードマンの精と律動にバレリーも体を小刻みに痙攣させる。

「うっ・・はぁ〜〜〜・・・・。頭の中真っ白になっちまうな」


何度にもわたるリザードマンの大量の精液は、バレリーの中からあふれかえっていた。
リザードマンはバレリーの体を仰向けにして体中をまさぐった。
痙攣しながら自身の精液を吐き出すバレリーの陰部をやさしく愛撫した。

バレリーは小さく呻いた。

そしてリザードマンは突然バレリーの体に再び覆い被さった。
萎えることをしらない自身の性器を再びバレリーの膣内に挿入する。
乱暴に突き刺す。
淫靡な濡れた音を響かせて、リザードマンの肉棒がバレリーの奥深くに滑り込んでいった。
バレリーは絶叫した。
快感とも悲鳴ともとれる声で絶叫した。



リザードマンは手錠をとりだすと言う。
「さぁ、それじゃそろそろメインイベントといくか」



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